ファイナンシャルプランナーの清水真紀です!
日々、認知症・介護のお金のご相談にのらせていただいたり、ライフプランをお客様と一緒に考えたりしています。
【住宅を購入する】
たとえば「住宅を購入する」お客様のご相談の時。
住宅ローンの返済計画をたてると、今から35年先までいっきに思い描きますよね。
【7年前のマンションの思い出】
私は7年ほど前まで、購入してから40年後の方々が、たくさん住む分譲マンションの一室に賃貸契約で住んでいました。山手線の五反田駅から徒歩10分以内の、当時で築40年の14階建のマンション。
お部屋の間取りは1LDKと2DK、3DKとおそらくいろんなタイプありの細長いマンションでした。
多くの居住者が、40年前にそのマンションの一室を購入してずっと住んでいる、なので、ご高齢の方がほとんどでした!ロマンスグレーで背筋がピンとして、スカーフ巻いてる感じの老紳士と、お上品でおしゃれでいつも笑顔な奥様、なご夫婦が多かったかと。
【認知症のリアル】
そんなご夫婦が続々とそのマンションを明るい笑顔で去って行きました。
計画的に、マンションを貸したり売却したりしてご希望の老人ホームに移って行かれました。
都心にマンションを買っておくと、40年経っても貸せるんだなー、いいな!と。
ただですね、マンション購入してれば、皆んながみんなうまく行くわけではなかったです。
当該マンションの3階に住まれていた、
お一人暮らしの60代後半から70歳位にみえるお美しいご婦人は、
私が入居したころは、気さくにお話できる素敵な方という印象でした。
私の娘も可愛がって下さいました。が、しばらくすると、手押し車に大量のゴミや菓子パンをのせ、徘徊するようになりました。ときには、何かに襲われる!というような事を仰ったり、エレベーターに乗ろうとすると、何かを必死で訴えてきたり、、
認知症とはこういう症状か、、と感じました。
【家族のいない人が認知症になると】
しばらくそんな日々が続いたある日、そのご婦人もマンションから去りました。
衣服を身につけず、マンション内外を暴れ回るようになり、
部屋はゴミだめとなり、異臭をはなち、ご家族がないので行政の保護となったと、管理人のおじさんからききました。
手足を拘束されて、生きていくのは悲しいね、と。
【他人が力になれることは少ないという現実】
同じマンションに住んでいて、気軽にお話していても、娘を可愛がっていただいても、正直、変わっていくそのご婦人が少し怖かったです。
ご近所でも、同じ地域でも、力になれませんでした。
せっかくマンションという資産を持っていても、認知症を発症してしまったら、売却したり、人に貸したり
そんな手続きができなくなります。
思い描く、明るく安全で快適なセカンドライフがおくれなくなってしまうのです。
自分自身の人生の計画を、現役時代にトコトン考えて、より良い未来につながりますように。いつも住宅購入のご相談にのらせていただく度に、あのマンションを思い出します。
読んでいただき、ありがとうございます😊
清水真紀